フリーランスエンジニアになるなら知っておきたい16の専門用語

エンジニア専門用語未経験

2021年3月15日 掲載

WEB系のエンジニアになるための具体的な方法について解説します。

フリーランスエンジニアについて調べているが、『請負契約』とか『準委任契約』とか分からない用語がたくさん出てくる。意味を知りたい」

本記事ではこのような悩みを解消します。

フリーランス業界では、普段使わない用語を頻繁に使うことがあります。

中には契約内容に関わる重大な用語もあるため、独立前に意味を理解しておくのが重要です。

そこで今回はフリーランスになると出てくる、以下の15の用語の意味を解説します。

  • 1.商流
  • 2.精算幅
  • 3.時給
  • 4.稼働率
  • 5.支払いサイト
  • 6.マージン(手数料)
  • 7.準委任契約
  • 8.業務委託
  • 9.請負契約
  • 10.作業報告書・勤務表
  • 11.職務経歴書・スキルシート
  • 12.参画
  • 13.精算
  • 14.常駐
  • 15.リモート

フリーランスエンジニアになるなら、最低限知っておきたい用語をまとめました。

これらの用語を知らないと、クライアントやエージェントとやり取りする際に困ることもあります。

フリーランスエンジニアを目指す方は、本記事でぜひ用語の意味を覚えてくださいね。

1. 商流

商流とは。

商流とは、契約やお金がどのように流れているか、を表す言葉です。

特にSI業界は、多重下請構造になっている場合が多いです。

たとえばA社がB社に仕事を依頼し、B社が依頼された仕事の一部をC社に依頼し、C社がフリーランスに依頼……というように、複雑な構造になっています。

このようにフリーランスと元請け(A社)の間に何社も挟んでいる場合、「商流が深い」と言います。

商流が深い場合、元請けからフリーランスまで指示が届くのが遅くなる、間の会社にマージンを取られる分報酬が安くなる、などのデメリットがあります。

そのため、フリーランスはなるべく商流が浅い案件を選ぶ方が良いとされているのです。

2. 精算幅

精算幅とは、月の就業時間のうち「何時間から何時間まで働くのが基準」というように決められた幅のことです。

精算幅に従って実際に支払われる報酬額が変動します。

たとえば、生産幅が「150時間-200時間」だった場合、この幅の間で働くのが基準となります。

月の稼働時間がこの幅なら、事前に決められた単価通りの報酬が支払われ、200時間を超えた場合はその分の報酬が上乗せされます。

基本的に時給ベースで単価が決まる場合、精算幅が設けられることが多いです。

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3. 時給

時給とは文字通り1時間単位で支給される給料のことです。

フリーランスの場合、成果で報酬が決まる場合と、働いた時間で報酬が決まる場合があります。

準委任契約の場合報酬が時給換算となる場合がほとんどです。

また、クラウドソーシングにも報酬が時給で決まる案件があります。

働いた時間で報酬が決まる場合、条件次第で作業時間を切り捨てて計算される場合が多いです。

たとえば、30分単位が条件なら 9時間40分働いても9時間30分働いたこととして報酬が計算されます。

この辺りの条件は、契約前に提示されるので、予め確認しておくことが重要ですね。

4. 稼働率

稼働率とは?

稼働率とは、週5日の平日のうち何日作業するかの割合のことを言います。

たとえば、週4日働いたのではあれば、稼働率は80%ということになりますね。

時給ベースで報酬が決まる場合、単価×稼働率で報酬額が計算されるのが普通です。

単価50万で稼働率が80%だったら報酬は40万円になります。

ただし、フリーランス案件のほとんどは、100%稼働することが必須条件です。

どうしても週2~3日だけ稼働したい場合は、契約交渉することになるでしょう。

5. 支払いサイト

支払いサイトとは、仕事完了日から報酬が支払われるまでの日数のことです。

支払いサイトはフリーランスエージェントによって異なります。

だいだい30日前後であることが多く、15日以内なら早い方と言えます。

支払いサイトが60日より長い場合は「下請法違反」となるため、その場合は契約をすべきではありません。

駆け出しの頃はお金がないことも多いため、支払いサイトが早いフリーランスエージェントを選ぶ方が良いでしょう。

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6. マージン(手数料)

マージン(手数料)とは、フリーランスエージェントやクラウドソーシング運営者に支払う手数料のことです。

たとえば、単価が60万円の仕事でマージンが20%なら、12万円が差し引かれ、手取りが48万になります。

クラウドソーシングの場合、マージンは20%に固定されていることが多いです。

エージェントの場合、マージンは案件によって異なりますが、10~25%であることが多いと言われています。

マージンは非公開となっているフリーランスエージェントが多いですが、PE-BANKなど一部のエージェントは公開されています。

7. 準委任契約

準委任契約とは、発注者が指定した時間分労働することに責任を持つ契約形態のことです。

基本準委任契約の場合、成果物が完成することは要求されず、あくまでその時間働くことを約束します。

準委任契約の筈なのに時間外の労働を求められる場合は、契約違反になるので注意が必要です。

準委任契約の場合、成果物の代わりに作業報告書や勤務表を働いた証拠として提出します。

8. 業務委託

業務委託とは?

業務委託とは、自社の仕事の一部を他の企業やフリーランスに任せることです。

アウトソーシングと呼ばれることもあります。

業務委託する場合、仕事を引き受ける側と「請負契約」「準委託契約」いずれかを結ぶ必要があります。

人材派遣とは異なり業務委託では指揮命令権は発生せず、業務遂行のために必要な人材育成なども相手に任せることになります。

9. 請負契約

請負契約とは、発注された仕事を完成させることに責任を持つ契約形態のことです。

準委任契約とは異なり、成果物に不十分な点がある場合、発注者から修正を求められることがあります。

また、成果物が指定日までに完成しなかった場合、報酬を支払われないこともあるので注意です。

「請負契約」か「準委託契約」かは、契約前に必ず確認しておくべきことの1つです。

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10. 作業報告書・勤務表

作業報告書・勤務表とは準委任契約をする場合に、作業終了後に提出するものです。

準委任契約の場合、成果物ではなく働いた時間によって報酬が支払われます。

そのため、毎月の作業にどれぐらい時間がかかったかを示す作業報告書・勤務表の提出が必須です。

作業報告書・勤務表を提出し承認されたら報酬が支払われるようになります。

11. 職務経歴書・スキルシート

スキルシートの用途は?

職務経歴書・スキルシートは、契約する企業と面談する際に提出する書類です。

フリーランスにとって履歴書の代わりとなるものです。

職務経歴書にはそれまでの案件での作業内容を書き、スキルシートには習得言語や開発環境などを書きます。

職務経歴書・スキルシートの具体的な書き方は、フリーランスエージェントの担当者が教えてくれます。

12. 参画

参画とは、企業と契約を行い、現場となる企業に常駐して作業することです。

読み方は「さんが」ではなく「さんかく」なので注意です。

13. 精算

精算とは、決められた稼働時間を超過した場合、あるいは未満だった場合に、報酬を計算し直すことです。

たとえば、月の稼働時間が150-200時間だった場合、それ以上なら報酬が追加されることになります。

ちなみにビジネスの場では「清算」もよく使われますが、意味が異なるので注意です。

「精算」は金額を計算し確定するという意味ですが、「清算」は物事や人間関係を解消するという意味になります。

14. 常駐

常駐は「持ち場で待機する」という意味ですが、フリーランス業界では「契約した企業のオフィス内で働く」ことを言います。

常駐型の場合企業に出勤する必要があります。

フリーランスエージェントが保有する案件は常駐型が多いです。

常駐型の方が企業と連携を取りやすく、プロジェクトマネージャーなどの上流工程の仕事も可能な点がメリットです。

また、常駐型は契約を更新してくれる確率が高く、収入が安定しやすいです。

ただし、フリーランスなのにそこまでサラリーマンと労働形態が変わらないのがデメリットです。

15. リモート

リモートとは、企業に常駐せず自宅などで働くことを言います。

クラウドソーシングの場合リモート型の案件が中心となります。

また最近はコロナの影響もあり、フリーランスエージェントでもリモート型案件が増えています。

リモート案件を中心に保有するエージェントもあります。

リモート型は、自宅やカフェなど自由な場所で働ける、通勤時間が不要、などがメリットです。

ただし、常駐型に比べ報酬額が少なめに設定されているのがデメリットです。

16.確定申告

確定申告とは1年間の純粋な所得(利益-経費)に応じて支払うべき税金を計算し、税務署に税額を報告する手続きを指します。サラリーマンと異なりフリーランスは税法の上では個人事業主扱いを受けるので、自分の責任において確定申告を行わなければなりません。

まとめ

本記事ではフリーランスエンジニアになるなら知っておきたい用語をまとめました。

今回紹介した15つの用語の意味について表でまとめたので、参考にしてください。

用語意味
商流契約やお金がどのように流れているか
精算幅幅報酬が単価通りに支払われる稼働時間の幅(例:150~200時間)
時給1時間単位で支給される給料
稼働率週5日のうち何日稼働したかの割合
支払いサイト仕事完了日から報酬が支払われるまでの日数
マージン(手数料)フリーランスエージェントに支払う利用料金
準委任契約契約形態(業務を遂行することに責任を持つ)
業務委託仕事の一部を外部に依頼する
請負契約契約形態(発注された仕事を完成させることに責任を持つ)
作業報告書・勤務表準委任契約の場合、業務終了後に提出する書類
職務経歴書・スキルシート契約する企業と面談する際に提出する書類
参画企業のプロジェクトに加わる
精算労働時間が稼働時間外だった場合に報酬を計算し直す
常駐契約した企業のオフィス内で働く
リモート企業に常駐せず自宅・カフェなどで働く
確定申告税務署に税額を報告、納税すること

混同しがちな用語もあるので注意が必要です。

特に「準委任契約」、「業務委託契約」、「請負契約」などの契約形態は非常に重要となってきますので、覚えておきましょう。

また、「支払いサイト」や「マージン」などもフリーランスエージェントを活用するなら知っておくべき用語です。

本記事がフリーランスエンジニアを目指す方にとって、有意義なものとなれば幸いです。

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